「PHP」の案内が来た。まず、PHP とは何?

PHP は、WordPress を動かしている部品です。サーバーという、サイトを置いてある場所の中に入っています。店主が見る画面には出てきません。

PHP には「版」があり、版ごとに修正が出る期限が決まっています。php.net(PHP の公式サイト)の日付は次のとおりです。

  • PHP 8.1:2025-12-31 でサポートが終わっています。
  • PHP 8.2:セキュリティ修正は 2026-12-31 まで。
  • PHP 8.3:セキュリティ修正は 2027-12-31 まで。

「サイトが止まる日」ではなく「公式の修正が出なくなる日」です。止まるとは書かれていません。ただ、期限を過ぎた版を使い続けるのは、お勧めされていません。

全部の版を並べた図は、続けるか乗り換えるかの記事にあります。この記事は、案内メールが来たあとの動き方に絞ります。

案内メールで、まず何を読む?

メールの長い説明は、読み飛ばしてかまいません。見るのは次の 2 つです。

  1. どの PHP の版の話か(8.1 以下か、8.2 か)
  2. いつまでに、誰が何をするのか(日付と、自分の作業の有無)

私は 2026-11-03 に、大手 3 社の案内ページを読みました。3 社とも、旧い PHP の版の提供を終える日付は書かれていませんでした。

会社案内に書かれていたこと
エックスサーバー10 月 26 日の朝までに、PHP 5.1〜8.5 の対象のサーバーへ修正を適用したと書かれています。今回の脆弱性への対策として、急いで版を変える必要はない、とも書かれています
ロリポップ!サポートが続いている PHP 8.2 以降への切り替えを求めています。変更はユーザー専用ページの「PHP 設定」から。旧版の提供終了日は書かれていません
さくらのレンタルサーバ古い PHP を使っている場合は PHP 8.3 を使うよう求めています。旧版の提供終了日は書かれていません

ここに書いたのは、案内ページを読んだ範囲です。あなたに届いたメールは、契約の種類で違うことがあります。日付や作業が書かれているか、メールで確かめてください。上の会社以外は、各社の案内メールで日付を確かめてください。

自分のサイトの PHP の版は、どう確かめる?

案内の版と、あなたのサイトの版は、別の話かもしれません。WordPress の管理画面で見られます。

  1. 管理画面にログインする
  2. 左の「ツール」→「サイトヘルス」を開く
  3. 「情報」のタブを開く
  4. 「サーバー」を開き、「PHP version」の数字を見る

WordPress.org「Update PHP」では、版が 8.3 以上なら今すぐ更新する必要はない、下回るなら更新が勧められる、とされています。管理画面に「PHP Update Required」などの警告が出ることもあります。

ログインできない場合は、最後の項(返事が無いとき)へ進んでください。

案内メールが来てからの確認の流れ。メールの版と日付を読み、サイトヘルスで自分の版を見て、バックアップを取り、制作会社かサーバー会社に頼む四つの段階
図 1 案内が来てからの確認の流れ。上から順に進めます。

上げる前に、何が要る?

WordPress.org「Update PHP」は、更新の前に次のことを挙げています。

  • バックアップを取る。問題が起きたとき、元に戻せるようにします。
  • WordPress・テーマ・プラグインを最新にする。上げたあと、サイトが正常に動くかを確かめます。
  • 互換性を調べる。「PHP Compatibility Checker」というプラグインがありますが、見落としや誤検出があるとされています。
  • 問題が見つかったら、作った人に対応を頼む。対応が無ければ、同じ働きの別のテーマやプラグインに替えることも考えます。

バックアップは、データベースとファイルの両方が要ります。WordPress 開発者向けの文書では、データベースの中に投稿やコメントなどがあり、ファイルには本体・テーマ・プラグイン・画像があるとされています。ファイルだけでは、投稿が戻りません。

PHP の版を元に戻すには、自分で戻すか、サーバー会社に頼む、と書かれています(WordPress.org「Update PHP」)。上げる前に、戻し方も聞いておきます。

今日から 2027 年末までの PHP のサポート期限。8.2 は 2026 年 12 月 31 日まで、8.3 は 2027 年 12 月 31 日まで、8.4 はその先
図 2 今日から 2027 年末まで。メールの日付がこの線のどこに当たるかを見ます。

誰に、何を頼む?

PHP はサーバーに入っているので、設定画面で変えるか、サーバー会社に頼んで変えてもらいます(WordPress.org「Update PHP」)。サイトの中身の確認は、作った人に頼むのが早いです。

頼む相手頼むこと
制作会社(サイトを作った人)今の PHP の版・テーマとプラグインが新しい版で動くか・バックアップ・上げたあとの表示の確認
サーバー会社PHP の版の変え方・元に戻す方法・自分のサイトに対応が要るか

制作会社への文面の例です。そのまま送れます。

件名:PHP の版の案内について(○○店のサイト)

お世話になっております。○○店の△△です。

サーバー会社から、PHP の版についての案内メールが届きました。次の 3 点を教えてください。

  1. 当店のサイトの今の PHP の版
  2. テーマとプラグインが、PHP 8.3 で動くか
  3. 上げる場合の日程と、事前のバックアップの有無

○月○日までにご返事をいただけると助かります。

サーバー会社には、契約者名と契約している ID を書いて、「PHP の版を変えたい。変え方と、元に戻す方法を教えてほしい」と頼みます。

返事が無いときは、どうする?

制作会社の返事が無いと、止まってしまいがちです。次の順番で動けます。

  1. 名義とログインを確かめる。サーバーの契約者は誰か。請求のメールの宛名を見ます。管理画面に自分で入れるかも試します。
  2. サーバーの契約者が自分なら、サーバー会社に問い合わせる。版の変え方を聞けます。名義が制作会社なら、先に名義を確かめます。
  3. 自分で上げるか、他の人に頼む。バックアップを取れて、戻し方も分かるなら、サーバーの設定画面から変えられる場合があります。自信が無ければ、他の制作会社や WordPress を扱う人に頼みます。
  4. 乗り換えも考える。管理する人がいない状態が続くなら、作り直す道もあります。判断の基準は、続けるか乗り換えるかの記事にまとめました。

乗り換える場合の順番は、解約の順番の記事にあります。

弊社の新しいサイトの制作は、モニター 5万円・月額なし(ドメイン代は別)です。乗り換えの作業(移管・メールの切り替え・解約の手続き)は 5万円に含みません。詳しくは WordPress からの乗り換えのページをご覧ください。