名義とは何で、「持ち主」と「管理する人」は何が違う?
名義とは、その契約や登録が誰の名前でされているか、という意味です。ホームページには、名義のある物がいくつかあります。サイトの住所(ドメイン)と、サイトを置く場所(サーバー)が代表です。
ここで分けて考えたいのが、「持ち主」と「管理を任せる人」です。持ち主は、名義を持ち、続けるか、やめるか、渡すかを決める人です。管理を任せる人は、権限をもらって、更新や設定の作業をする人です。
制作を頼むとき、作業は任せて構いません。けれど、持ち主まで制作者の名前になっていると、関係が切れたときに、店が自由に動けなくなることがあります。不安の多くは、ここから来ます。
「やめたらサイトが消えるのでは」「個人だと、途中で連絡が取れなくなりそう」という心配は、名義が店にあるかどうかで、答えが大きく変わります。
頼む前に聞いておく 6 つは?
見積りや契約の前に、次の 6 つを聞きます。答えは、口頭ではなく、書面かメールでもらうと、あとで確かめられます。
- ドメインの登録者は誰の名前か。 サイトの住所を、誰の名前で登録するかです。
- サーバー(置き場)の契約者は誰か。 請求書や更新の連絡が、誰に届くかも聞きます。
- 管理画面のログインは、誰のメールアドレスで作るか。 店のメールアドレスで作れば、パスワードを忘れたときも店が再設定できます。
- Google ビジネスプロフィールのオーナーは誰か。 制作者に任せるなら、「管理者」で足りるかを聞きます。
- 文章と写真の権利は、どう扱うか。 店が使い続けてよい、と契約に書かれているかを見ます。
- 解約やトラブルのとき、何を、いつまでに、どう渡してもらえるか。 連絡が取れなくなった場合の連絡先も聞きます。
どれも、答えられない会社があっても不思議ではありません。聞いたときの答え方も、頼むかどうかを決める材料になります。解約や月額の見方は 月額の契約書の 6 項目の記事 に、ドメインの持ち越しは ドメインの持ち越しの記事 にまとめました。この記事では重ねません。
Google ビジネスプロフィールは、オーナーと管理者が違います
Google のヘルプでは、管理者は「プロフィールに対してオーナーとほぼ同じ権限がある」と説明されています。違いは 3 つです。ユーザーの追加と削除、プロフィールの削除、ほかのオーナーや管理者のアクセス権の変更は、オーナーだけができます(Google のヘルプ)。
情報の編集や口コミへの返信は、管理者でもできます。制作者には管理者で足りるかどうかを、まず聞いてみてください。
ドメインの登録者は、どうやって確かめる?
ドメインの登録者は、WHOIS(フーイズ)という検索で調べられます。ドメインの登録情報を見る、公開の仕組みです。
- サイトのアドレスから、ドメイン名を書き出します。
https://の後ろの、最初のスラッシュまでの部分です。 - JP ドメイン(末尾が .jp)は、JPRS WHOIS(whois.jprs.jp)にドメイン名を入れて検索します。JPRS の説明では、全ての JP ドメインと、JPRS を管理レジストラとする gTLD など一部のドメインが対象です(JPRS の案内)。
- JPRS が管理していないドメインは、ICANN の Lookup(lookup.icann.org)で調べられる、と同じ案内に書かれています。
- 結果の「登録者」の欄の名前を読みます。
JPRS WHOIS で確認できるのは、登録者、登録者の連絡先、ネームサーバーなどです。ただし、「登録者情報非表示設定」を使っているドメインは、登録者名の代わりに JPRS が決めた文字列が表示されます(JPRS の公開・開示対象情報一覧)。
登録者が伏せられていて、自分で確かめられないときは、ドメインを管理している会社に、登録者が誰かを聞いてください。伏せてあること自体は、悪いこととは限りません。
写真や文章の権利は、誰のもの?
著作権は、登録などの手続きをしなくても、作った時点で自動的に生まれます。文化庁の資料では、生まれる先は、実際に作った人(著作者)です。
同じ資料に、仕事で頼んだ場合の説明もあります。制作を他社に頼んだときは、料金を払ったかどうかにかかわりなく、実際に作った受注者側が著作者になる、とあります。そのため、頼んだ側が納品後に使うには、そのための契約をあらかじめ交わしておく必要がある、と書かれています(文化庁「著作権テキスト」)。
つまり、頼んで作ってもらった写真や文章をどう扱うかは、契約で決める事です。見る所は、次の点です。
- 店がそのサイトで使い続けてよいと、書かれているか。
- チラシやお店のSNSなど、別の場所で使ってよいか。
- 制作者が、実績として自分のサイトに載せてよいか。
この記事は、法的な判断をするものではありません。写真や文章の扱いで迷うときは、契約書を持って、弁護士や消費生活センターに相談してください。
すでに頼んでいて、名義が自分でなかったら?
慌てず、まず事実を確かめます。次の順で進めると、相手との話が早くなります。
- WHOIS で、ドメインの登録者を見る。
- 契約書や請求書で、サーバーの契約者と、請求先を見る。
- 管理画面に、自分のメールアドレスでログインできるかを試す。
- Google ビジネスプロフィールを開き、自分が「オーナー」になっているかを見る。
名義が相手になっていた場合、すぐに悪意と決めつける必要はありません。作業の都合で、制作者の名義で取ってある場合もあります。けれど、店のサイトの住所や写真が、他人の名義で止まっている状態は、早めに整えておくのが安全です。
相手に頼む文面の例です。そのまま送れます。
件名:ホームページの名義と引き渡しについて(○○店)
お世話になっております。○○店の△△です。
ホームページの管理のため、次の 4 点を教えてください。
- ドメイン(○○○○)の登録者と、取得した会社
- サーバーの契約者と、契約している会社
- 管理画面のログイン情報と、登録してあるメールアドレス
- 名義を当店に移す場合の手順と、かかる費用
お忙しいところ恐れ入りますが、○月○日までにメールでお返事をお願いします。
期限までに返事がなく、連絡も取れない場合は、契約書を持って、消費生活センターか弁護士に相談してください。名義を移す方法は、ドメインの持ち越しの記事 に、解約の順番は 解約は最後に(10 ステップ) にあります。
私たちは、どう進めますか?
私たちは、ドメインとデータは店主の名義で進めます。
新しいサイトの制作は、モニター価格 5万円・月額なしでお受けしています(ドメイン代は別です)。乗り換えの作業(移管・メールの切り替え・解約の手続き)は 5万円に含みません。相談は お問い合わせ から。